ロイド・ジョージ

   付録[#改ページ][#「家庭におけるロイド・ジョージ」のキャプション付きの写真(fig18353_10.png)入る]

   ロイド・ジョージ

       一

 ロイド・ジョージはとうとう陸軍大臣になった。 ロイド・ジョージがいよいよ陸軍大臣になったと聞いて、思い起こさずにはおられぬ彼の演説の一節がある。その一節というは、今より七年あまり前、すなわち一九〇九年の四月二十九日、当時の大問題たりし増税案につき、彼が時の大蔵大臣として有名なる歴史的大演説を試みし時、最後に臨んで吐き出した次の一節である。[#ここから1字下げ]「さて私は、諸君が私に非常なる特典を与えられ、忍耐して私の言うところに耳傾けられたことを感謝する。実は私の仕事は非常に困難な仕事であった。そはどの大臣に振り当てられたにしても、誠に不愉快なる仕事であったのである。しかしその中にただ一つだけ私は無上の満足を感ずることがある。そはこれらの新たなる課税がなんのために企てられたかということを考えてみるとわかる。けだし新たに徴収さるべき金は、まず第一に、わが国の海岸を何人《なんぴと》にも侵さしめざるようこれを保証することのために費やさるべきものである。それと同時にこれらの金はまた、この国内における不当なる困窮をば、ただに救済するのみならず、さらにこれを予防せんがために徴収さるるものである。思うにわが国を守るがため必要なる用意をば、常に怠りなくしておくということは、無論たいせつなことである。しかしながら、わが国をしていやが上にもよき国にしてすべての人に向かってまたすべての人によって守護するだけの値うちある国たらしむることは、確かに同じように緊要なことである。しかしてこのたびの費用はこれら二つの目的に使うためのもので、ただその事のためにのみこのたびの政府の計画は是認せらるるわけである。」[#ここで字下げ終わり]

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